2021.03.12 CBD・THC
大麻はどのくらいの時間で抜ける?THCの血液や尿への滞在時間も紹介!
大麻はどのくらいの時間で身体から抜けるか気になっている人は多いのではないでしょうか。経口摂取の場合、通常4時間程で大麻の多幸感を得られる「ハイ」な状態はなくなります。
しかし、尿や血液、唾液や頭髪には大麻のTHCという成分がもっと長く滞在するのです。実は、芸能人の薬物使用者の多くは尿や血液の検査で発覚しています。この記事を読むと大麻が身体の各箇所にどのくらいの時間滞在するのかを知ることができます。
記事の最後には、大麻の副流煙を吸った場合に検査で陽性と検出されるのかの実験結果も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
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大麻は法律違反
当然ですが、大麻の所持は法律違反です。大麻は違法薬物の一つで、日本では大麻取締法によって大麻の規制について詳しく定められています。下記に大麻取締法の条文の一部を抜粋しています。
第三条 大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
上記の条文の通り、大麻は所持から栽培、研究まで禁止されています。
ここで注目するべきポイントは大麻の「使用」を規制する法律がないことです。理由として、日本では古来から宗教の儀式のために使用していたり、麻を用いて繊維を衣服に活用したりと生活に深く根付いたものであることが挙げられます。
有害性がないことから大麻草のうち成熟した茎や種子は規制の対象ではありません。大麻について全てはっきしていないことも、使用が規制されてない理由であると言えます。とはいえ、使用には所持が伴うので注意しましょう。
大麻が身体から抜けるのにかかる時間は約4時間
大麻は使用してからどのくらいの時間で抜けるのかを紹介します。結論から述べると経口摂取の場合、通常4時間程です。多く摂取した場合はさらに長くなります。
いわゆる「ハイ」な状態は4時間程で終わるという事です。大麻を吸い始めるとTHCが肺から血液へと移動し、血液中の濃度が濃くなっていきます。大麻を摂取して30分から60分の間に「ハイ」の効果が出始めます。
※THC(テトラヒドロカンナビノール)とは、大麻に含まれるカンナビノイドの1つで、脳を刺激する成分。
ハイの長さは以下の3つによって変化します。
- 大麻への耐性
- 大麻の摂取量
- 大麻のTHCの含有量
大麻への耐性とは「慣れ」のことで、初めて大麻を吸う人は常習的に吸っている人より、少量の使用でTHCの効果が出ます。残り2つは文字通り大麻を摂取する量や大麻に含まれているTHCの含有量によって、ハイの長さが決まるということです。
THCの身体への滞在時間
大麻を使用した後に身体にはどのような影響が残るのでしょうか。結論から述べると、大麻を使用するとTHC成分が身体の尿、血液、唾液、頭髪の4つに長く滞在するのです。それぞれに滞在する時間は大きく異なっています。
- THCは尿に最長67日滞在する
- THCは血液に最長7日滞在する
- THCは唾液に最長34時間滞在する
- THCは頭髪に最長90日滞在する
大麻は他のドラッグと比べて、比較的長く滞在します。体内にTHCが滞在する時間は使用頻度や代謝率などによって決まります。
以下にTHCの身体への滞在時間を詳しくご紹介します。
THCは尿に最長67日滞在する
尿検査は最も広く採用されています。理由としては非侵襲的(身体を傷つけない)なおかつ簡易性が高いからです。尿検査はTHC-COOHという化学物質を検出します。一般的に企業で用いられるドラッグテストでの安全値は50ng / mLとされており、この数値を下回ると検査に引っかかりません。
THCは最長67日間尿の中に滞在します。10年間大麻を頻繁に使用し続けた人のケースなのであくまでも最長ということを念頭に置いてください。
米国薬物検査所(NDCI)によると、初めて大麻を吸う人は1〜3日間は陽性と検査で判断される可能性が高く、反対に常習的に大麻を吸う人は7〜10日間は陽性である可能性が高いようです。
尿検査の前に大量の水を摂取することでTHC-COOHの濃度をさげることができ陰性になるという研究結果があります。しかし、確実に陰性になるというわけではないため、絶対に検査に引っかからないというわけではありません。
THCは血液に最長7日滞在する
血液検査では血液中の活動しているTHCの量を測定することができます。大麻を吸うとすぐに肺から血液にTHCが入っていき、数分で100ng / mLを超える数値が出ます。
私たちの心臓から出た血液は30秒でまた心臓に戻ってくる仕組みです。血液の流れはとても早いため、通常の大麻の摂取であれば大麻を吸ってから1時間ほどで血液中のTHCの量は10ng / mL以下に低下します。
THCは最長7日間滞在します。あくまで最長ですが、大麻をかなり頻繁に吸う人は最長7日間血液から陽性が検出される可能性があると研究結果で分かりました。
THCは唾液に最長34時間滞在する
唾液検査では口腔液中のTHCの量を測定することができます。運転手のマリファナテストで最も使用されているのが唾液検査です。唾液検査は街中での薬物検査や職場におけるテストとして使用が広がってきています。簡易性が高いため、急な検査に対応できることが理由でしょう。
唾液中のTHCの検出は大麻を吸ってから24時間〜34時間、口内に滞在することが研究によって明らかになっています。滞在の平均時間が12時間という研究結果も存在するため、大麻の使用状況によって異なると考えられます。
THCは頭髪に最長90日滞在する
頭髪薬検査は頭髪のTHCの量を測ることが可能です。他の身体箇所と比べて一番滞在時間が長いのが頭髪です。最長90日間頭髪のTHCを検出することができます。
THCは肺から血液へと流れ、その後毛髪の根元、球根に結合します。そのまま髪が伸びるにつれて同時に毛髪の中にTHCが残る可能性があるのです。
ヒトの毛髪は1ヶ月あたり約1cm強伸びると言われています。そのため、毛髪を分析することで使用頻度や使用時期が推定できる場合があります。
大麻は副流煙を吸っても検査に引っかかる
大麻でもタバコと同じように受動喫煙をした場合、体に悪影響が及ぼされるのでしょうか。日本では、大麻は医療用、嗜好用ともに大麻取締法で規制されているため、大麻を吸う人が身近にいることはありません。
しかし、海外の大麻合法国では、日本でのタバコに対する問題と同じように、大麻の副流煙が受動喫煙者の体に悪影響を及ぼすのではないかと懸念されています。
ここでは、海外の大麻合法国で受動喫煙者に対し実験的に行われた薬物検査で、どのような結果がでたのか確認していきましょう。
下記の2項目に分けて見ていきます。
- 受動喫煙でもTHCの陽性が検出される
- 受動喫煙の影響を検証した研究結果
受動喫煙でもTHCの陽性が検出される
結論から言うと、大麻の副流煙を吸った場合にも、薬物検査でTHCの陽性が検出されます。アメリカのジョンズ・ホプキンズ大学に属す研究チームは、ある実験を行いました。
密閉された空間と喚起された同じ広さの空間に、大麻の喫煙者と一緒にいると、各空間で大麻の副流煙を吸った人々からTHCが検出されるのかというもの。結果、密閉された空間で大麻の副流煙を吸った人々全員の髪の毛や血液、口腔液、尿の中からTHCが検出されました。
実験が終わって4時間後、密閉された空間で大麻を受動喫煙をした6人に対し、薬物検査キットで再び尿検査を実施したところ、6人中1人が陽性に。
対して、換気された同じ広さの空間で、大麻の喫煙者と時間を共に過ごした人々からは、THCは見つかりませんでした。
受動喫煙の影響を検証した研究結果
アメリカの研究チームは、受動喫煙をした人々を対象に、行動と認識能力を測定する簡単な実験も行っています。
前述のとおり、受動喫煙をした人々の中には、実験が終わってから4時間後の薬物検査でも陽性反応がでるほどTHCが体内に残っている人もいました。受動喫煙をした場合でも、大麻の作用で行動と認識能力になにか影響はでるのでしょうか。
大麻を受動喫煙をする前後で測定した行動と認識能力の判定結果を比較してみると、多少の違いはあるものの全体的にみるとほぼ同じと言える結果でした。今回の実験結果では、大麻の受動喫煙が私たちの行動と認知能力に及ぼす影響は少ないという結果が導き出されています。
まとめ:大麻は使用するとTHCが身体に滞在する
大麻を使用した場合、摂取してから大麻が体から抜けたと感じるまでの時間は4時間ほどですが、THCはその後も長期間私たちの体の中に残ります。
また、大麻を使用するときに近くに誰かいれば、タバコと同じように受動喫煙という問題も発生します。海外では、大麻の受動喫煙が私たちの行動と認知能力に及ぼす影響は少ないという結論に至った実験もありますが、単なる一例にすぎません。
THCが体に長期滞在することによる悪影響も一切ないとは言い切れませんので、大麻の使用は絶対にしないようにしましょう。
※当メディアで大麻関連の情報を発信しておりますが、大麻の所持・使用を推奨するものではありません。日本では大麻の所持や栽培は法律により固く禁じられています。絶対に大麻を使用しないでください。
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