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2021.05.20 海外の大麻事情

【ニューヨーク大麻合法化】使用・栽培・雇用・経済が変化!日本人旅行客への影響は?


大麻合法化に踏み切るアメリカ。2021年、ついにニューヨーク州も嗜好大麻が合法化となりました。

大麻合法化をきっかけに、世界経済の中心・ニューヨークはどう変わっていくのでしょうか。

今回は、嗜好用大麻合法化となったニューヨーク州の、経済・法律・生活への影響と、日本の大麻合法化への可能性を調査しました。

 

 

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大麻合法化が世界規模に!

大麻の葉と木槌

大麻合法化は今や世界的な潮流。医療大麻または、嗜好用の大麻を解禁する国が相次いでいます。

スペイン、カナダ、南アフリカは嗜好用も合法化され、チェコは大麻ツーリズムの聖地的扱いです。

嗜好大麻は合法化されずとも、イタリア、ドイツ、メキシコ、アルゼンチン、タイでもでも医療大麻が解禁。あまり知られていませんが、お隣の韓国も2019年に承認された大麻由来医薬品のみ使用が許可されています。

 

アメリカの大麻合法な州(2021年現在)

アメリカは州ごとに法律が異なります。大麻合法化は、早いところでは1973年のオレゴン州からスタート。

2012年のワシントン州、2016年のカリフォルニア州、ネバダ州、メイン州、マサチューセッツ州で、大統領選挙に合わせての住民投票で嗜好用大麻が合法化されました。

2021年現在、アメリカ50州のうち、嗜好用大麻合法化されたのは15州、医療大麻合法化は36州に上ります。完全に大麻を禁止している州は、アイダホ州ただ1つのみとなっています。

 

アメリカが大麻合法化に進むのはなぜ

アメリカ大麻合法化のマップ

住民投票の結果とはいえ、こうも急速に大麻合法化が進んだ理由は何でしょうか。

アメリカでは、ハリウッドセレブを始め、オバマ前大統領も「かつて大麻を吸っていた」と公言している人が多くいます。大麻を扱いながらも堂々と活躍する彼らの姿から、「大麻使用による健康被害はない」との誤解が広がった背景もあるのかもしれません。

また、大麻は依存症や犯罪の温床という暗黒面もありますが、合法化にして政府が流通のコントロールすることで犯罪組織の資金源を絶つという目的もあります。

さらに、大麻販売による税収増加、医療大麻への期待も大きかったことでしょう。

 

2021年ニューヨーク州で嗜好用大麻合法化

大麻リメイクの自由の女神

2021年3月、ニューヨーク州で大麻の関連法が成立。

この法律の内容は、21歳以上の成人が公共の場で約85gまでの大麻を所持できるもの。また、この法律によって、自宅での栽培も許可されました。

ただし、どこで大麻を吸ってもOKというわけではなく、公園や広場、ビーチなど公共の場所は除かれるそうです。それでも町の歩道やタバコの喫煙がOKな場所では許可されているので、日本では考えられない法律ですよね。

 

ニューヨークで大麻関連の犯罪歴が抹消!

手錠

衝撃は所持や栽培の許可だけではありません。この大麻の関連法によって、大麻の所持は非犯罪化に。

なんと、過去に大麻関連で逮捕され、有罪判決を受けた人の犯罪歴が抹消されるとのこと。過去の犯罪歴まで抹消されてしまうというのだからアメージングですよね!

ニューヨーク州で、大麻関連の犯罪歴を持つ人は数千人に上ります。それだけの人数の犯罪歴が白紙になってしまうのだから、さすが自由の国と言わざるを得ません。

 

ニューヨークの大麻店(ディスペンサリー)で販売

大麻関連法は成立したものの、実際に大麻が販売されるのはまだ先の話。

販売スタートは1年半~2年後になるとのことで、現在、急ピッチで生産や販売店の準備が進められています。

大麻合法化により、遅くとも2年後には販売許可を得た店舗で大麻販売がスタート。薬物の非犯罪化と明るくハッピーな大麻ライフは成立するのでしょうか⁈

 

将来的には大麻が喫煙できるラウンジも

ラウンジ

大麻は専門のディスペンサリー・販売店でのみ購入することができますが、そのまま店内で使うことはできません。

カリフォルニア州で、アメリカ初の大麻カフェができたように、将来的には買ったものをそのままお店で楽しめるラウンジも予定されているとのこと。

大麻は危険な薬物ではなく、交流の場で楽しむツールの1つというスタンスになっていくのでしょうね。

 

ニューヨーク郊外の生産・栽培施設とディスペンサリーで雇用増大

大麻ディスペンサリー

アメリカで大麻合法化に踏み切る理由の1つは、経済対策・雇用問題。

また、大麻の販売店や生産施設、流通関連で、雇用も増大。3万人~6万人の雇用が生まれると試算しています。

 

ニューヨークの大麻の値段にも影響あり?

大麻と紙幣

解禁になる以前は、ニューヨーク州ではかなり厳しく大麻を取り締まっていました。

このため、他の州に比べてニューヨーク州の大麻の価格は、1オンスの平均価格は305ドルと高め。ちなみにカリフォルニアでは230.50ドル、コロラドでは220ドルが相場とのこと。

同じアメリカでも100ドル以上の差があるとは驚きよね。今回の解禁によってニューヨーク州の大麻の生産・流通が確保されれば、価格も下がって行く可能性が高いです。

 

ニューヨークでは大麻解禁で税収拡大

TAXES

大麻解禁による恩恵は雇用面だけではありません。

ニューヨーク州では、大麻解禁により、嗜好用大麻のみの市場で年間3億5000万ドル(約378億円)の税収アップを見込んでいます。

さらに売上は数十億ドル。日本円にして数千億円という巨額マネーが、アメリカの経済を動かすことになりそうです。

 

大麻ツーリズムによる観光客の増加に期待

大麻店に入る旅行客

2012年に大麻解禁となっているワシントン州では、大麻ツーリズムがバブル。大麻が非合法の国や州からの観光客が、大麻をアクティビティとして楽しみにやってくるそうです。

大麻の栽培施設のツアーや、販売店ツアーなど、大麻ツーリズムは今やビジネス。

ニューヨーク州でも、同じように大麻を巡るツアー観光で、新たなビジネスや雇用が生まれそうです。

 

日本の大麻合法化の可能性:東京オリンピックで解禁も一時話題に

街中で大麻の葉を抜いた紙を持つ

日本は今日も大麻「ダメ。ゼッタイ」が通常運行です。

ネットでは、東京オリンピックで海外からの観光客がやってきて国内で大麻を使用することで、大麻解禁のきっかけになるのではという声もありました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、そんな不安や期待も消えていきました。

医療大麻に関しては、難治てんかんの治験準備がスタートし、一歩前進しています。

 

ニューヨークで大麻を日本人旅行者が購入できるようになる?

大麻の袋を持つ手

日本では大麻取締法で大麻の所持・栽培・販売は禁止されています。では、大麻合法化となったニューヨークで、日本人が大麻を購入することはできるのでしょうか?

21歳以上の年齢確認ができれば、旅行客も購入自体は可能かもしれません。しかし、外務省海外安全ホームページには以下のような記載があるので要注意。

外務省海外安全ホームページより
【大麻(マリファナ)が合法の国であっても、日本で罪に問われることがあります】

出典:anzen.mofa.go.jp

 

まとめ:ニューヨークでは2021年に嗜好大麻が合法化。販売開始は1年半~2年後

大麻のバッズとグラインダー

  • ニューヨーク州大麻解禁により、雇用・税制・犯罪など様々な面に影響が予想される
  • ニューヨークが合法化になったからといって日本人が購入しても合法というわけではない

大麻合法化は今や世界の流れ。ニューヨークでも、大麻解禁を機に、新たな雇用・ビジネスが生まれようとしています。

この大麻合法化の波の中、日本でも、医療大麻の解禁を求める声が高まっているものの、未だ大麻は違法。合法国に遊びに行ったついでに違法体験とならないようにしましょうね。

※当メディアで大麻関連の情報を発信しておりますが、大麻の所持・使用を推奨するものではありません。日本では大麻の所持や栽培は法律により固く禁じられています。絶対に大麻を使用しないでください。

 

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