あなたは、産業用大麻と普通の大麻の違いをご存知ですか。産業用大麻は薬物としての大麻ではなく、衣服や紙製品など様々な産業に使われる大麻を言います。日本では大麻取締法により大麻の所持、使用は禁止されています。

 

しかし、産業用大麻は都道府県に許可を得れば栽培することが可能です。日本でも少ないですが産業用の大麻農園があります。この記事を読めば産業用大麻について詳しく知ることが出来ます。

 

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産業用大麻は薬効成分の低い品種

産業用大麻はTHCの含有量が0.3％以下で薬物としての効果が低い品種です。THCは向精神効果があり、多幸感やハイな気分になる成分の事を指します。産業用大麻は人体への影響を考慮されており、THCの含有量が低いです。

 

産業用大麻は、THCの含有量はとても少ないですが、CBDは豊富に含まれている場合があります。CBDは、向精神効果が少なく、人体への影響が少ない成分です。

 

産業用大麻からCBDオイルや医薬品として利用されています。産業用大麻は薬物としての大麻ではなく、様々な産業に必要不可欠な大麻と言えるでしょう。

産業用の大麻草は色々な部位が再利用できる！

産業用大麻は大麻の茎や種から様々な製品に加工が出来ます。産業用大麻は、全ての部分を再利用できるため大変優れた植物資源といえるでしょう。

 

産業用大麻の利用用途は25,000種類以上とも言われています。産業用大麻は害虫に強く、農薬も必要ありません。また、短期間で収穫が可能で他の作物よりも育てやすい特徴もあります。

 

産業用大麻は今後、市場が拡大し、様々な部位が身の回りの製品に使われるでしょう。

産業用大麻の5つの主な用途

産業用大麻の5つの利用方法について紹介します。

1. 衣類｜繊維は非常に繊細で速乾性や清涼感がある
2. 紙製品｜大麻の繊維や茎は木材よりも紙製品に適している！
3. 建材｜繊維で断熱材などを作る
4. 燃料・プラスチック｜種子や茎から絞った油は燃料になる
5. 美容品・健康品｜世界中でサプリやコスメとしての利用が増えている

日本で大麻は縄文時代から衣服や縄、紐などに利用されてきました。現在でも七味唐辛子や紙製品、横綱の化粧まわしなどに利用されています。

 

北海道や栃木県には現在も都道府県から認定された大麻農家が、人々の生活に欠かせない製品を作り出すため、大麻の栽培中です。ここでは、産業用大麻の用途の中から5つ取り上げて紹介します！

①衣類｜繊維は非常に繊細で速乾性や清涼感がある

産業用大麻の茎は、衣類に利用されています。麻製品は、吸水性や熱をよく逃がす性質があるため清涼感があり、速乾性もあるので衣服が乾きやすい点が特徴です。

 

他にも、抗菌作用や消臭効果も持っているため長期間使用する事が可能です。最近では、実用性の高さから産業用大麻にファッションブランドも注目し、世界進出をしています。

②紙製品｜大麻の繊維や茎は木材よりも紙製品に適している！

産業用大麻の茎の内側にあるオガラという部分は主に紙製品を作るのに利用されています。多くの人が、紙の原料が木材だと知っているでしょう。

 

紙製品を作るために森林を伐採すると元の状態に戻るまで20年から50年程度の時間を要します。また、紙の原料のパルプを栽培するには、大量の化学薬品を使用するため環境にも悪影響を与えます。

 

大麻は育つまでの時間が3ケ月程度なので木材に比べると効率よく紙製品を作ることが可能です。

しかも、産業用大麻は栽培するとき農薬等の薬品を使う必要がありません。産業用大麻は、木材以上に紙製品を作るのに適していると言えるでしょう。

③建材｜繊維で断熱材などを作る

産業用大麻の繊維は建材に利用されています。産業用大麻から作られる建材は耐熱性が高く、防虫効果があり、実用性に優れています。

 

産業用大麻の茎の繊維に石灰を混ぜると、ヘンプクリートと呼ばれる軽量コンクリートが出来ます。ヘンプクリートの特徴は断熱効果が高く、防音効果があり、湿度度を低く保つことが可能な点です。

④燃料・プラスチック｜種子や茎から絞った油は燃料になる

産業用大麻の茎はプラスチックに利用することが出来ます。産業用大麻をプラスチックとして使う利点は、燃やしても有害な物質を排出する事なく、分解され自然に返すことが可能な点です。

 

また、産業用大麻から作ったプラスチックは、重量が軽いのに強度がある事からメルセデスベンツなどの高級車に利用されています。

 

産業用大麻は燃料としても優秀です。今までの化石燃料と異なり、酸性雨や大気汚染を引き起こす可能性が低く環境に優しい燃料として注目されています。

⑤美容品・健康品｜世界中でサプリやコスメとしての利用が増えている

産業用大麻は、サプリやコスメとしての実用性が認められ、世界中から注目されています。大麻の種から作られるヘンプオイルやヘンプシードナッツは非常に栄養価が高いです。

 

ヘンプオイルからは、石鹸やスキンケアオイルなどが作られており、美容品としても注目を集めています。

 

世界的な大麻市場の拡大は止まりません。世界では、大麻コスメを販売するショップやECサイトも開設されており今後日本でも大麻の扱いが変わる日がくるかもしれません。

免許があれば産業用大麻を栽培できる

日本でも都道府県が認可して免許を取得すれば産業用大麻を栽培することは出来ます。大麻は縄文時代から様々な産業に利用されており、栽培は完全に禁止されていません。

 

しかし、基本的には大麻の栽培は違法行為であり、規制の厳しさから国内の大麻産業は徐々に衰退しているのです。

 

現在の日本でも産業目的と研究目的のみ大麻の栽培が許可されています。ここでは、産業用大麻を栽培する時に必要な書類と日本で大麻農家がある都道府県について解説します！

産業用大麻の栽培免許に必要な書類

大麻栽培者免許申請に必要な書類リストを紹介します。

1. 申請書　各都道府県の薬務課でもらえる
2. 「麻薬」や「大麻」、「あへん」の中毒者でない旨の医師の診断書
3. 申請者の履歴書
4. 栽培場所を中心とした平面図、施設平面図および現地案内図
5. 大麻草の盗難防止の方法を記載した書類
6. 栽培目的、使用目的を記載した栽培計画書、販売計画書
7. 大麻草を抜き取った後の繊維と種子以外の物の処分計画書

書類には産業用大麻を栽培する目的を書く欄があり、繊維を作るためか種を作るためか選択しなければなりません。

 

大麻取扱者免許を取るには、審査基準や書類の様式が決まっているので従う必要があります。栽培する都道府県の業務課に訪問して書式一式をもらい、記入しましょう。

 

一番大事な部分は産業用大麻を栽培、加工、販売という流れの事業計画書を提出できるかです。大麻を輸入するのではなく、日本国内で栽培する必要性をしっかりと明記出来るかが大事です。

日本で大麻農家のある都道府県

日本で大麻農家がある都道府県について紹介します。過去にいくつかの都道府県が大麻を栽培できる区域を作るために国に申請をしました。しかし、規制が厳しく大麻の栽培が普及していないのが現状です。

 

個人で産業大麻の許可を得るには、大麻栽培の目的や法律に従った栽培の環境を整えるという観点から非常に厳しいです。国内の大麻に対する厳しい環境の中、今でも大麻農家として大麻を栽培している都道府県を紹介していきます！

北海道｜産業用大麻特区として認定されている

北海道の北見市が産業用大麻の栽培地区として認定されています。地域再生の活性化のとして2008年度に国から産業用大麻特区として許可を得ました。

 

一般財団法人や研究会を設立し、北海道から産業用大麻の普及に向けて力を入れています。

栃木県｜品種開発の研究を積み重ねている

栃木県鹿沼市には七代続く大麻農家があります。大麻を品種改良し続け、THCをほとんど含まないとちぎしろという品種を作り出しました。

 

現在では、大麻栽培の体験もすることが出来ます。大麻の種まきから収穫、精麻という大麻の繊維を取り出す作業まで一般の人も体験することが出来ます。大麻を身近に感じる良い機会になりそうですね。

鳥取県｜戦後初めて県内の大麻農家が復活した

鳥取県の智頭町では、鳥取県内で初めて大麻農家を復活させたため注目を集めました。2013年には、上野俊彦氏が無農薬、無肥料の大麻の栽培を行なう株式会社八十八を設立。町おこしの名目のもと産業用大麻の栽培に力を入れていました。

 

しかし、2016年上野俊彦は産業用大麻とは別に使用目的で大麻を栽培したとして大麻取締法違反で逮捕されました。結果的に智頭町は上野俊彦に裏切られる形になります。事件後、鳥取県は県内での大麻の栽培を全面禁止としています。

まとめ：産業用大麻は色々な方面で人の役に立つ植物

本記事では、産業用大麻が様々な側面で役に立っている事を紹介しました。日本では大麻に対して悪いイメージがあり、薬物として扱われています。しかし、世界的に見れば大麻産業は拡大しつつあり、実用性の高い植物です。

 

また、栃木県では大麻栽培の体験が出来ることから身近な植物として扱われてきています。この記事を通して大麻に対する見方を考えてみましょう。

 

※当メディアで大麻関連の情報を発信しておりますが、大麻の所持・使用を推奨するものではありません。日本では大麻の所持や栽培は法律により固く禁じられています。絶対に大麻を使用しないでください。

 

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