日本では大麻取締法により大麻の取り扱いが規制されていることは皆さんご存知のことでしょう。しかし、なかには「大麻が法律で規制されているのはなぜか」「大麻を摂取すると身体にどんな症状があらわれるのか」などと疑問を持たれている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

この記事では、大麻はどのようなものか簡単に解説したうえで、大麻が私たちの身体や精神にもたらす効果や悪影響について詳しくお伝えします。大麻が日本の法律で規制されている理由も分かりますので、ぜひ最後までお読み下さい。

 

 

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大麻とはどのようなもの？

大麻とは、アサ科に属する大麻草の葉や花冠を乾かしたり樹脂化したりしたものです。大麻をタバコのようにして吸う薬物を「マリファナ」と呼びます。大麻を摂取すると、THCという大麻の成分が脳を刺激。THC成分は、私たちの身体や精神に様々な効果や悪影響をもたらします。

 

日本や海外の大麻をめぐる法規制に加え、覚醒剤や麻薬、大麻との違いを理解し大麻に関する基本的な知識を習得しましょう。

 

大麻は違法ドラッグ

大麻は、日本では「大麻取締法」で規制されおり、違法ドラックにあたります。医療用、嗜好用問わず、大麻について下記の行為を行うことは法に反する行為として厳罰の対象に。

• 所持 
• 栽培 
• 譲受や譲渡 
• 輸出入

実は、他の規制されている薬物と違って大麻の「使用」行為に対する厳罰は設けられていません。しかし、「使用」には所持や譲受が必ず伴うため実質的には違法です。

 

また、日本では違法ドラックとして危険なイメージが強い大麻。大麻は疾患による様々な症状を改善する有効な成分も持ち合わせていることをご存知でしょうか。大麻の有効成分が認められ、特に医療用として大麻が合法化されている国が海外には数多く存在しています。

 

大麻や覚醒剤、麻薬の違い

乱用薬物として一様にまとめられがちな大麻と覚醒剤、麻薬。実は、法律上は明確に区別されており規制内容も異なります。

薬物名	規制
覚醒剤	覚せい剤取締法
大麻	大麻取締法
コカイン、ヘロイン、MDMAなど	麻薬及び向精神薬取締法

出典：千葉県警HP　

大麻の取り扱いは麻薬や覚醒剤とは異なる規制法によって定められており、「麻薬及び向精神薬取締法」の「麻薬」には該当しません。規制内容が違うとはいえ大麻や覚醒剤、麻薬にはいずれも依存性があり身体や精神に様々な影響を及ぼすことは共通しています。

 

大麻を摂取すると何が起こる？

もし大麻を摂取した場合、私たちの身体にはどのような変化が現れるのでしょうか。大麻を吸った人の様子について動画をもとに解説。大麻の効果が続く時間や大麻の効果についてもお伝えします。下記の項目に沿って、一つずつ確認していきましょう。

• 大麻を吸った人の結末｜検証動画あり
• 大麻の効果時間はどのくらい？
• 気分はどうなるの？良い点もある

 

大麻を吸った人の結末｜検証動画あり

前述のとおり、海外では大麻が合法化されている国もあり、特に医療用としての活用が広まっています。医療用大麻の効能は、痛みや炎症の抑制、不安症の改善など。各国で医療用大麻の効果について研究がすすんでおり、今後も様々な症状に対応していくことが期待されています。

 

下記の動画は、おばあちゃんたち３人が初めて大麻を吸ったときの様子が撮影されたものです。映像には、大麻を吸うことで気分が高揚し少女のようにはしゃぐおばあちゃん達の姿が。

 

使用後のインタビューでは、「首や肩の痛みが楽になった」という声もでており、大麻に痛みを緩和させる効果があることも見てとれます。ぜひ一度ご覧下さい。

大麻の効果時間はどのくらい？

大麻の効果が続く時間は、摂取した量やその時の体調などにより変化が。一般的に、大麻の効果は摂取してから数分で得られ、３０分以内が一番効果を実感できるそう。２時間～３時間たつと徐々に効果は薄れていくと言われています。

 

気になるのが、常習的に大麻を摂取した場合、精神や身体に持続的な変化が起きるのかという点です。大麻について長期的な研究は少なく、一概には言えません。

 

一例として、米国国立医学図書館国立衛生研究所のサイトには、大麻を摂取した直後に生じた「記憶力や集中力が減退する症状」は時間とともに回復したという研究結果が掲載されています。

 

気分はどうなるの？良い点もある

海外の映画などで、大麻の摂取により気分が高揚し“ハイ”の状態になっている人々を目にされたことはありませんか。大麻の摂取により、THCという大麻の成分が脳を刺激。THC成分には精神活性化作用があり、私たちの精神状態に様々な変化を与えます。

 

医療用大麻が合法化されている国では、THC成分の精神活性化作用をうつ病や不安症などの症状改善に活用。大麻を摂取することにより、次の３つのようなプラスの変化がみられます。

• 元気が出てきて活動的になる
• 疾患などの痛みを緩和してくれる
• 大麻で脳細胞が若返る

 

①元気が出てきて活動的になる

大麻を初めて摂取した人の多くが経験する気分の変化です。気分が落ち込んでいる人も大麻を摂取した後には急に元気で活動的になります。いつもは気にも留めないことも、目にするもの全てが面白く感じるそう。

 

②疾患などの痛みを緩和してくれる

大麻には、ケガや病気による身体の痛みを軽減する効果もあります。従来、癌などの激しい痛みを軽減するために使用されてきた化学物質オピオイドよりも副作用や依存性が少ないことが判明。

 

医療用として大麻が合法化されている国ではオピオイドに代わる鎮痛剤として、すでに広く活用されています。

 

③大麻で脳細胞が若返る

THCという大麻の成分が脳を刺激することで脳細胞が若返るという研究結果がドイツで発表されています。持続的に少量のTHC成分を高齢のマウスに与えたところ、認知機能が改善されるという結果が。高齢者の脳細胞を若返らせ認知機能を回復させる効果が期待できます。

 

大麻による悪影響や症状を解説！

大麻にはプラスの効果がある一方で、精神や身体に悪影響を及ぼし様々な症状を引き起こす一面も。ここでは、代表的な５つの症状をご紹介。

• 気分がどんどん下がっていく
• 吸いすぎると依存症になる
• 知能が低下する
• 肺や喉への悪影響がある
• 食べ過ぎる

 

①気分がどんどん下がっていく

大麻は気分を高揚させてうつ病の症状を改善できる反面、ケースによっては激しい虚脱感に襲われ気分がどんどん下がっていく可能性もあります。場合によっては、嘔吐の症状がでることも。

バッドトリップと言われる症状です。

 

大麻を摂取する人の性格や摂取した時に置かれている状況が影響。例をあげると、大麻を摂取した時に恋人や友人とケンカをしたり仕事などが上手くいかなかったりした場合、バッドトリップする可能性があがります。

 

②吸いすぎると依存症になる

覚醒剤や他の麻薬に比べると依存症になる可能性が低いとされている大麻。しかし、依存症になる可能性はゼロではありません。

 

通常とは違う精神状態になれる大麻の魅力に取りつかれてしまい、摂取量が増え大麻に依存してしまう可能性も。軽い気持ちで大麻を摂取したばかりに、大麻の常習化による薬物依存の後遺症に苦しむ人々も多く存在します。

 

③知能が低下する

学術誌『米国科学アカデミー紀要 (PNAS)』には、若い頃（１０代）に大麻を摂取すると脳の発達に悪影響を及ぼす可能性があるという研究結果が掲載されています。

 

若い頃から常習的に大麻を摂取した人は、大麻を摂取していない人々に比べて成長に伴いIQが約8ポイント低くなったというもの。大麻の摂取を中止した後も知能の低下が改善することはなかったそうです。

 

④肺や喉への悪影響がある

一般的に大麻を摂取する方法は吸煙。タバコのように紙に巻いたり、パイプを使用したりして煙を吸います。大麻を吸った場合に肺につくタールの量は、同じ量のタバコを吸った時の４倍にも。タバコより大麻を吸う人の方が、肺癌などを発症するリスクは高いと言えます。

 

⑤食べ過ぎる

大麻には食欲を増幅させる効果があります。大麻を摂取することにより、味覚が敏感となり食事がいつも以上においしくて食べ過ぎてしまうことも。食欲不振で悩む人の症状改善に活用されています。

 

健康な人が嗜好品として使用する場合は、食べ過ぎによって体調不良や体重増加を引き起こしかねません。食欲が増幅し満腹でも食べ続けてしまう状態を「マンチ」と呼びます。

 

まとめ：大麻の使用はリスクが伴う

この記事では、大麻を摂取した際に身体や精神に生じる変化について詳しくお伝えしました。一部の国では合法で主に医療用として世界的に解禁の流れはあるものの、現在の日本では大麻の取り扱いは法律により規制されています。医療用としても使用することはできません。

 

大麻の摂取により、気分の高揚や痛みの緩和、脳細胞の若返りなど良い効果を得ることができます。一方で身体や精神に及ぼす悪影響も持ち合わせていることを忘れてはいけません。大麻の悪影響により身体や精神に生じる可能性がある代表的な症状について再度下記にまとめました。

• 気分がどんどん下がっていく
• 吸いすぎると依存症になる
• 知能が低下する
• 肺や喉への悪影響がある
• 食べ過ぎる

日本で大麻が規制されている背景の１つに、大麻の使用に伴うリスクがあることをしっかりと理解しておきましょう。

 

※当メディアで大麻関連の情報を発信しておりますが、大麻の所持・使用を推奨するものではありません。日本では大麻の所持や栽培は法律により固く禁じられています。絶対に大麻を使用しないでください。

 

 

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